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なとりうむ
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Essay

1月分  


親切は親切を呼ぶ……ってか!? ──2/22

 さっき良い事がありました。
 私はときたま自分で車を運転して(駅まで)バイトに行く事があるんです。で、今日はその日で、いつものように駐車場に車を止めていました。
 駅の近くにある駐車場なんですが、今日は雨が降っていたんです。ちょっとくらい大丈夫かな、と思って傘を差さずにつっこんだんです。が。
 思いのほか強い雨。折り畳み傘だし、今から取り出すのもなぁ、とかおもっていると、目の前に掲げられた花模様の傘。
 前にいたご婦人(三十半ばくらい)が、傘を差し出してくれていたのです。  いやいや、いいですよ! と言うと、どこまで? と聞かれたので、あの駐車場までと答えました。
 あたしもあそこまでなのよ、とご婦人は言い、駐車場まで傘を差してもらいました。濡れると寒いからねぇとか、身長いくつ、高いわねぇとか会話して(主に向こうが話を振って)。……ってかこれ何気にあいあいがさ!?
 私の車は駐車場の奥に留めてあったので、ご婦人のご好意にこれ以上甘えるわけにも行かず、残りの数メートルは走って車まで行きました。

 いやはや、親切されるとやはり嬉しいものですね。
 親切は大切、とはありがちな言葉ですが、実際に行動することは難しいですし、受けると身に染みてそのありがたさが解ります。
 自分もそういう風に、誰かが困っていると積極的に親切したいなぁと思いましたね。まさに百聞は一見にしかず。……ちょっと違うか。

 でも、その駐車場の管理人にお金渡すタイミングなかったから、無断駐車しちゃったよ(汗。
けえかほおこく ──2/14

 いかん。いかんですねぇ。
 こんなに更新を滞らせる管理人はそういませんよ。いや、ここに一人いますがね。
 さて、小説家を目指すものらしく本の感想でも書きましょうかね、久々に……あれ、もしかして初めて!?
 いいとして(いくない。

 最近読んだ本は「アルジャーノンに花束を」。
 ダニエル・キイスですよ、ダニエル・キイス。
 読もうとは思っていたんですが本が見つからず、この間古本屋に埋もれている文庫版を発見。100円で購入して読みました。

 いやいや……これすごいよ。
 なんていったって、この作品が訴えているテーマ性が強烈なんです。というのも、40年ほど前に書かれた作品であるのにさながら現代の社会、世界を見渡したかのような訴えを示してる。
 チャーリイは本のあとがき(冒頭にありますが)にあるとおり、実在の人間を基盤に創っていると思わせるほどリアリティがあります。これは白痴であるチャーリイの考えを一人称で書き、かつリアルであることも上げられます。しかし、なによりチャーリイのたちいち、悩みや望みなどが、現代の人々に強い共感を与えているからではないかと思います。
 そのチャーリイは白痴であり手術により天才になりますが、同時に大きな葛藤や苦しみを味わいます。それはきっと誰しも感じたことあるだろうし、だからこそ我々の胸に強く響く。
 現代の人々にぜひ見ていただきたい作品です。
 知識や権威などよりも、もっと大切な事を教えてくれます。

 あぁ、これは泣ける。ラストの喪失感は泣ける。そしてその中に含まれる喜びに泣ける。


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